下は、奥村栄実『古言衣延辨』・大矢透『古言衣延辨證補』を参考に作成した [e] と [je] の区分表である。部分的に橋本進吉「古代國語の『え』の假名について」『文字及び假名遣いの研究』(岩波書店)も参考にした。
2008年 6月22日現在、下の表は「机」「丙」を除いて、『古言衣延辨(以下衣延辨)』『古言衣延辨證補(以下證補)』に現れる語彙からなる。
下の表中では、「え」はア行の [e] を、「エ」はヤ行の [je] を表す。
[證]のごとき記号の意味は以下の通り。
「え・エ」の区別があった時代の文献に登場する語や文例には、*1 のような記号を添えた。*印に続く番号が文献名を表す。番号と文献名の対応一覧は表の後に示す。
ただしこの種の語例は基本的に證補からの孫引きであるため、該当する文献には現れるのに見落とされて證補に記載がない語例や、誤写せられている語例があるかもしれぬことに注意されたい。
見出しの前に !?x 等の記号が付いている語は、「え・エ」が区別せられた時代の文献に用例がないもの。『古言衣延辨』は、「え・エ」の区別がない和名抄からも例を引いているので、このような語彙も下の表には混ざっている。
各記号の意味は以下の通り。
大雑把に括ると、見出しの前に記号がないものや ! が付いているものは「堅い」 ? は「恐らく大丈夫」 x は「引き続き検証が必要」と言える。
上の表を一見すると、それなりに語数があるように映るかもしれませんが、実は明らかに複合語と分かるものを除くとこれだけしかありません。