文法用語集

目次

1. 文法用語の羅訳

 文法用語の羅訳集です。

文法用語集
音節

syllaba, -ae, f.

曲用

dēclīnātiō, -ōnis, f.

※古くは語形変化全般を指した。後に conjugātiō(活用), comparātiō(比較級・比較級変化), dērīvātiō(派生) などと区別。

活用

conjugātiō, -ōnis, f.


名詞 nōmen, -inis, n.
代名詞 prō-nōmen, -ĭnis, n.
形容詞 adjectīvum, -ī, n.
動詞 verbum -ī, n.
副詞 ad-verbĭum, -iī, n.
直説法 mŏdus indĭcātīvus (mŏdus, -ī, m).
接続法 mŏdus subjunctīvus.
命令法 mŏdus impĕrātīvus.
不定法
(不定詞)
infīnītīvus, -ī, m.
動名詞 gĕrundium, -iī, n.
gerundīvus mŏdusとも。
分詞 partĭcĭpĭum, -iī, n.
partĭcĭpā-tum, -ī, n. (post-class.)
語尾 dēsĭnentĭa, -ae, f.(中世ラテン語。曲用や活用の語尾)
termĭnātĭō, -ōnis, f.(単に語尾)
語幹

意外にも古いラテン語の書物には「語幹」に相当する語が見当たりません。近代より前にラテン語で書かれたラテン語自身もしくはギリシア語の文法書などを見ていますと、曲用や活用を説明する際には変化語尾のほうにのみ意識が向けられていて、語幹というものに言及しているケースになかなか巡り会えません。
「語幹」という概念は比較的新しいものなのかもしれません。

現代ロマンス諸語では「伊西葡 tema、仏 thème」と、いずれもラテン語の thema, -atis, n.(ギリシア語からの借用語)に由来する単語を使用しているようですので、もし今ラテン語で文章を書くとしたら「語幹」には thema(verbī または verbāle)という語を当てることになりそうです。

語根

語幹と同じくこの語も中世以前の書物に用例が見当たりません。

現代ロマンス諸語では「伊 radice、西 raíz、葡 raiz(羅 rādīx より)、仏:racine(羅 rādīcīna より)」または「仏西葡 radical(羅 rādīcālis より)」と、いずれもラテン語の rādīx ないしその派生語に由来する単語を使用しているようですので、もし今ラテン語で文章を書くとしたら「語根」には rādīx, cis, f. ないしその派生語を当てることになりそうです。

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