1-5. 副詞

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1-5-1 副詞

 副詞とは、動詞や形容詞などを形容する言葉のことですが、副詞そのものは基本的に形容詞や動詞のように語尾が変化(活用)するわけではありませんので、取り立てて解説することもありません。
 ただ副詞の用法の中で、こと強調表現には京都言葉の特色が強くにじみ出ているものがいくつかありますので、以下それらを紹介いたします。

1-5-1-1 強調表現

(1)「ものすご」

 「ものすごう」が約まったもので、京都の強調表現としてはもっとも普通のものです。
●●●○(歴史的には●●○○)と発音します。

(2)「えらい・えろう」

 「えらいことや」「えろう(えらい*)楽しい」などと用いて、それぞれ「大変なことだ」「すごく楽しい」という意味をあらわします。
 京都において「えらい」という言葉は、「偉大な」という意味よりむしろ、良い意味であれ悪しい意味であれ何らかの強調を表すために使われることが多いようです。従いまして「誰それは偉いなあ」という言い方は、時として相手には皮肉として受け取られることもあります。

 「えらい」は●○○と、「えろう」は○●○と発音します。

  • * 本来、動詞や形容詞につける時は「えろう~(何々)」となるのが正しいが、会話の中では「えらい~(何々)」という言い方が多用される。もちろん非文法的な言い方。
(3)「無茶苦茶」

 これも強調の副詞としてよく使われます(なお「むっちゃ」については後述します)。

(4)同じ言葉を重ねるという方法

 同じ言葉を重ねることによる強調表現もよく使われます。

例:

「今日はすごく寒いなあ」→「今日は寒い寒いなあ」
「とても痛い」→「いったいいったい」
「とてもよく見える」→「よう見える見える」
「あの服がものすごくほしい」→「あの服、ほしいほしいわあ」

 またこの手の表現は、「あの時言うたはったんは、ここのことでしたですか」のように、丁寧さを強調する場合にも使われます。

「京ことば」とは言い難い表現

 (3)「無茶苦茶」の短縮形「むっちゃ(1990年代以降の言葉)」や「滅茶苦茶」の短縮形「めっちゃ(1980年代半ば以降の言葉)」も強調の言葉としてしばしば使われますが、ともに「京ことば」とは普通見なされません。
 また1990年代の一頃、大阪弁の影響で「ごっつ」という言葉の使用されるケースが増えましたが、こちらも元々京都にはなかった表現です。


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