分類についての概説
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2002年 6月30日作成
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2003年 7月20日更新
ここに記載されているアクセントは、以下の資料を参考に推定を行いました。
- 『日本語アクセント史総合資料』(秋永一枝ほか編/東京堂出版)
- 『方言アクセント小辞典(1) 高知市方言アクセント小辞典』(中井幸比古 編)
- 『方言アクセント小辞典(2) 香川県方言アクセント小辞典』(中井幸比古 編)
- 『方言アクセント小辞典(3) 徳島市方言アクセント小辞典』(中井幸比古・高田豊輝・大和シゲミ 編)
- 『方言アクセント小辞典(4) 兵庫県南部方言アクセント小辞典』(中井幸比古・冨田大同・井上守・橘幸男・藤原多賀子 編)
- 『方言アクセント小辞典(5) 京都市アクセント小辞典』(中井幸比古 編)
- 『全国アクセント辞典』(平山輝男編/東京堂出版)
- 『日本国語大辞典』(小学館)
各表における具体的なアクセントの分類方法は以下の通りです。
- 段階1
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『日本語アクセント史総合資料』を基に、まず中世から近世にかけての京都アクセントを推定します。これを以下「基底データ」と呼びます。
なおこの「基底データ」を基に作成したのが「近世京都・大阪アクセント一覧」です。
- 段階2
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ここからは、品詞の種類やその拍数によって、用いた資料やデータの作成目的が少しずつ異なるので、以下実際に作業を行っての雑感を交えながら個別に解説します。
なお、3拍以上の動詞および形容詞に関しては、専門家の方ならおそらく分類を見送るであろうものについても、あえて分類を行いました。
これは私個人的に、現代の京阪地方で1類・2類区別が崩壊している3拍以上の動詞・形容詞については、分類するための手がかりがもはや文献資料と、諸方言のアクセントとを比較検討することぐらいしかない以上、資料がある限りは暫定でも良いからひとまず分類しておいて、出来るだけ所属不明の動詞・形容詞を減らしておきたいと考えたためで、そういう意味では良くも悪くも「かなり踏み込んだ分類表」になっています。
- 3拍形容詞
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類ごとの所属語彙は、現代東京アクセントのそれとほぼ同じです。異なるのは「疎い」「凄い」ぐらいでしょうか。
基底データのアクセントと、『方言アクセント小辞典(以下「小辞典」)』記載の高知・徳島(ただし徳島は片方の話者のみ)のアクセントとがかなりよく一致したので、「高知・徳島(の片方の話者)のアクセントは、近世の京都・大阪アクセントをほぼそのままとどめている」と判断し、基底データにない語についてもを小辞典を参考に分類を行いました。
- 4拍形容詞
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高知・徳島とも既に区別を失っているようなので、基底データをそのまま使用しました。
「正しい」「虚しい」など、●●○○と●●●○との間で揺れているものも散見し、3拍形容詞ほど安定してはいませんが、分類は充分可能と判断しました。
- 5拍以上の形容詞
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基底データを作成した段階で、明確な類別は難しいと判断しました。詳しくはこちらをご覧ください。
- 2拍1段動詞動詞
- 2拍5段動詞動詞
- 3拍1段活用動詞
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以上は現代の京阪地方にまだ1類・2類の区別が残っていますので、分類にあたって問題となるのは、近世以降、類を移動してしまった言葉(得る・経る等)をどうするかということぐらいですが、これにつきましては基底データ・小辞典・現代東京アクセントとを比較して、どの類に割り振るのが適当かを決めました。
基底データに小辞典(1)〜(5)までの調査語彙を追加したものを分類しました。
- 3拍5段活用動詞
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小辞典によれば、高知・徳島とも近世京都・大阪アクセントをほぼそのまま受け継いでいるようです。中川方言(現・京都市北区)にも区別そのものはあるようですが、所属語彙が先の二方言とは少し異なるようです。
高知・徳島の保存状態がかなり良いので、基底データにない語の分類も小辞典を参考に試みてあります。
- 4拍1段活用動詞
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高知・徳島とも区別そのものはあるものの、●●●●とも●●○○とも発音できる語が目立つため、基底データを小辞典(高知・徳島のアクセント)によって補足するのみにとどめました。
(高知は比較的期待通りのアクセント型を示してくれますが、徳島は平板化がやや目立ちます)
田辺・串本あたりの資料があれば、既定データにない語の分類も可能かもしれません。
- 4拍5段活用動詞
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高知・徳島とも区別はありますが、近世京都の類別とは一致しないものも目立つので、これも小辞典を参考に、基底データを小辞典(高知・徳島のアクセント)によって補足するのみにとどめました。
同じく、田辺・串本の資料が欲しいところです。
- 5拍1段動詞
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4拍より保存状況がよいとは思えぬので、基底データの補足のみにとどめました。
- 5拍5段動詞
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同上です。
- 1拍体言
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総語数自体さして多くない(といっても古語を含めると200語を越えますが)ので、基底データに小辞典(5)のデータも合わせて分類しました。
今も昔も体系そのものは変わりませんので、特に問題はありません。
- 2拍体言
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基底データだけで1000語を越えているので、原則として単語の追加は行っていません。
(本当は「意地」のように、一拍ずれが明らかに働いている語彙は追加したかったのですが)
1拍語同様区別そのものは今に引き継がれているので、特に問題なく分類できます。
- 3拍体言
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これもやはり基底データだけで1000語を越えているので、新たな語彙の追加は行っていません。
3拍語の場合、1拍語や2拍語とは異なり面倒な問題があります。
一つは●●○であるべき語の大半が、昇核現象により現代京都では●○○になってしまっているということ。そしてもう一つは、複数のアクセントを持つ語が少なくないということです。
このあたりの対処法については、表末尾の注記をご覧ください。
- 4拍体言
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語数が多い上、4拍以上になると複合名詞が多く、複合法則の問題も兼ねて考えねばならなくなるので、アクセントに注意すべきもののみを厳選して取り上げました。